「ウィリアム・フリードキン監督:エクソシスト」
「好きな映画は何?」と問われて、「エクソシスト」と答えるには勇気がいるかな(笑)
当時、ホラーやオカルト映画が流行していて、この映画もドッぶりオカルトに分類されていたと記憶している。
かくいう私も「キャリー」よりも怖いとか「シャイニング」の方が実はもっと恐いという「恐さ」の尺度でしかこの映画を見ていなかった。
時を経て、この映画を再び観る機会があった。
昔とは違う姿勢で見た「エクソシスト」は実に驚くほど人間の内面を描いた素晴らしい映画であることに気付いた。
何だ、タダのオカルトじゃないぞ?!(笑)
神父の心理や内面を描いた実にヒューマンな映画であった。
ラストの方で、女の子が母親と共に転居するシーンを、ただ恐怖から解放された安堵感だけで観てはいけない。
そこには神父である前に一人の人間としてのダミアン神父の念いが漂っている。
まだ観てない人にはぜひおススメしたい映画である。