「ききみみ名作文庫:双子の星/宮沢賢治」
ききみみ名作文庫で色々な作品を聴いてみて、ある事に気付いた。
宮沢賢治の世界は突出してビジュアルだという事。
おとぎ話宜しく、星や動物が言葉を吐いているのに、全く違和感無くその世界に入っていける。
そして、作者自身の人と也が色濃く反映された結果だと思うが、作品の根幹が限りなく純真であるという事。
双子のお星様の誠実さは、世知辛い世を生きる私にも、涙が出る程愛おしく、なぜか優しい気持ちにさせてくれる。
不思議なものだ。
恐らくガキの頃や若い頃にコレを読んでも、きっとこの誠実さに共鳴出来なかったかも知れない。
いい加減オヤジになってしまった今、本当に心に沁み入るのだ。
世界中の皆が双子のお星様のような優しさを持てたなら、世の中がもっと、もっと幸せになれると思う。
相変わらず、甘っちょろい考えのぱっぱちゃんであった。(笑)